

より精度の高い原振を得るため、クオーツ制御の時計用モーターをスパイラルの動力源に採用しました。水車を動かすのに必要な鋼球の重さは5.4g。それを最低6cm持ち上げなければなりません。しかし、時計用のモーターではこの鋼球を持ち上げるのに十分な力がありません。約1/10程度にまで省力化する必要があり、その目標は至難の業とも思えるものでした。その中で開発された“スパイラルアップ機構”は、摩擦を最小限に抑える3点で鋼球を支え、回転させながら押し上げることで、鋼球の回転する力までも上昇する力に変換させるという画期的なものでした。
また、スパイラルは、中心から離れ、鋼球が上昇していくほど円弧が緩やかになるため、鋼球とタワーの接点にかかる抵抗は一定ではありません。この抵抗を最小限にしようと、タワーには複雑な計算と実験を繰り返して割り出した“微妙に変化する傾斜角”をつけています。この機構は、「悠久」のために開発された全く新しい機構で、特許出願済みです。