


源氏物語は千年の間、様々になぞらえられ、風雅を好む女性たちを魅了してきました。今、雅な時代への憧憬ともいえる「和」への関心はさらに高まり、その洗練された美的感覚が、様々なところで再認識されています。遙かなる時を愉しむ、クロックに込めたロマン。王朝時代の生活様式や四季にまつわる文様を現代的にあしらい、意匠に込めた「モダンな和」をご堪能いただけます。
八角の末広がりでめでたさのある形は、薬玉(くすだま)をイメージしています。源氏物語の蛍の帖に、「玉鬘のもとへ、なんともいいようのないほど素晴らしい薬玉などがいろいろなところから多く届けられた」とあります。薬玉は薬草や香草を錦の袋に入れ身につけたり、御簾や柱に飾ったりしたもので、邪気をはらい不浄を避けて寿命を延ばすとされ、平安時代には端午の節句(旧暦五月五日)に盛んに贈物とされていました。
艶やかな白と、四季それぞれの色に分けられた磁肌には、幸や福を招くといわれる「吉祥文様」と公家だけに許された格調高い「有職(ゆうそく)文様」、季節ごとの風習や雅事を表すモチーフをあしらいました。王朝の人々の風流な暮らしに心を遊ばせるとともに、祥福の願いをこめた、趣のある贈り物として慶ばれる逸品です。



上質であたたかみのある白い磁肌のボーンチャイナの時計枠。文様の表面を盛り上げ、気品と華やかな趣を醸す厚盛り金仕上げと白厚盛り仕上げは、歴史ある手法を現代の工法で仕上げた熟練工の職人技です。彩色と磁肌の模様は、源氏物語や平安時代の宮廷文化の故実やしつらいに由来する、日本人に馴染みが深く縁起のよい文様をモチーフにしています。時分針は格調高い有職文様である八藤丸(やつふじのまる)文を表現しています。置き台は、阿波の手漉き和紙に蒔絵と同じ手法で金箔を散らし、特殊塗装仕上げを施しました。
日本の伝統文化や、源氏物語ゆかりの彩りを各面に施しています。縁起よく、幸せを呼ぶ吉祥文様、有職文様など、「祥福」「寿福」を表すといわれる文様や、光源氏の邸宅であった「六条院」の四季を表現し、文化、生活様式や、日本の四季の図柄を配しました。



